今日は防災の日。
皆さんは「もしもの時」に、愛犬をどう守りますか?
東日本大震災から14年。
当時私は横浜のトリミングスクールで責任者を務めており、実技授業の最中にあの大きな揺れに襲われました。
カット中の生徒、ブロー中の生徒、シャンプー中の生徒……。
築年数の古いビルだったため、即座に屋外へ避難を決断しました。
そのとき考えなければならなかったのが、
- 生徒さん
- モデル犬(お客様から預かっていた犬)
- スタッフ
- スタッフドッグ(スクール所有の犬たち)
の避難です。
幸い、生徒さんには「担当制」で一人一頭を任せていたため、各自が犬を抱えて避難できました。問題は数の多いスタッフドッグ。そこで活躍したのがクレート(ハウス)でした。
特に耐久性の高い バリケンネル。阪神淡路大震災のときも、倒壊したペットショップで生き残った犬の多くはバリケンネルに入っていたという話があります。実際に軍用犬の輸送にも使われるほどの強度です。
この経験から、私は「日頃からクレートに慣れておくこと」の重要性を痛感しました。
防災の日 犬 との災害時に役立つトレーニング

「○○!ハウス!」の一声でクレートに入れること。
これは防災においても大切な命綱になります。
ただし、いざ地震直後に飼い主が鬼の形相で「おいで!」と叫んでも、犬は怖がって近寄れないかもしれません。そこで役立つのが 条件反射を使ったトレーニング です。
マットを使ったシチュエーショントレーニング
- クレートの中敷きを取り出し、床に置く
- その上にオヤツを置いて、犬に気付かれないようにしておく
- 犬が食べてくれたら繰り返す
- 「マット」と声を掛けながら指差し → 乗れたら褒める
- 徐々にクレートの入り口へマットを近づけ、最終的にバッグ内へ
こうすることで「マット=ご褒美がある場所」と学習し、やがて自発的にキャリーバッグへ入るようになります。
特に多頭飼育の場合、複数のキャリーバッグを並べるだけで“脱出ポッド”のように一斉避難が可能になります。
犬と猫の違いも知っておこう

「犬は人につき、猫は家につく」ということわざの通り、猫は地震のときにテーブル下に隠れることが多いそうです。
一方で犬は飼い主を頼ります。だからこそ飼い主の冷静な指示と、日頃のトレーニングが命を守るカギとなります。
防災の日に考えたいまとめの前に
災害時に落ち着いて指示を聞けるようにするには、普段からの信頼関係としつけが欠かせません。
One for Dogの 「飼い主さんが学ぶしつけ教室」 では、こうした もしもの時に役立つトレーニング も学ぶことができます。
防災の日に考えたいまとめ
- クレート(特にバリケンネル)は災害時の強い味方
- 「ハウストレーニング」は防災訓練の一部として取り入れるべき
- マットを使った条件反射トレーニングで、いざという時に役立つ
防災の日をきっかけに、ぜひ愛犬との「もしも」を考えてみてください。
トレーニングは日常の遊び感覚で楽しく行うのがコツです。
\備えあれば憂いなし/
愛犬を守れるのは、飼い主であるあなたです。