はじめに
以前にインスタライブで話題にした「 トリミングサロン マーキング 問題」。同業者さんから大きな反響をいただいたテーマです。
そこで、“飼い主さんのためのお教室”というスタンスをとっている僕だからこそ、サロンの“本音”を代弁したいと思います。
トリミングサロンは「お預かりの場」でもある

トリミングサロンはただカットする場所ではなく、一時的に愛犬をお預かりする場所でもあります。
そのため、事故や怪我、逸走や逃走、犬同士のケンカ、誤飲など、サロン側は常にリスクを考えながら運営しています。
見落とされがちな「マーキング のリスク」

飼い主さんからよく聞くのが、
「大丈夫!うちのコはトイレをちゃんと覚えてるので。」
という言葉。
しかしこれは、思いも寄らない油断につながりることがあります。
なぜなら、サロンは不特定多数の犬たちが出入りする空間。
犬にとっては「匂いのメッセージ」が飛び交う場所です。
お家での完璧なトイレトレーニングよりも、匂い付け本能が勝ってしまうことがあります。
汚れる以上に厄介な「臭いの吸着」

粗相は拭き取れば済む話…と思うかもしれません。
けれど最大の問題は「臭いの吸着」です。
犬の嗅覚は人間の何十倍、何百倍とも言われています。
一度マーキングされると、次々に連鎖が起こりやすく、掃除のしにくい場所だとさらに厄介。
お店側がこの労力に相当悩まされていることは、実はあまり知られていません。
トイレ事情は家庭と同じではない

サロンにあるトイレは、お家と同じ形状や配置とは限りません。
的を外すことも多く、サロン側は常に片付けに追われています。
飼い主としてできる「万が一のための準備」

犬たちを責めるつもりはありません。
むしろ、これは犬の本能として仕方のないこと。
大切なのは、飼い主さんのマナーです。
「うちのコに限っては大丈夫」と過信せずに、万が一のための準備をしましょう。
代表的なのが マナーベルトの着用。
普段は粗相しない子でも、環境が変わればどうなるか分かりません。
愛犬と離れている時間のことは、飼い主さん自身が一番知らないことなのです。
まとめ
トリミングサロンでのマーキングは、飼い主さんが思う以上に大きな課題です。
犬の本能を理解したうえで、飼い主としてのルールとマナーを心がけることが大切。
マナーベルトを持参するだけでも、サロンとの信頼関係はぐっと深まります。
愛犬を守り、サロンを守り、業界全体を良くしていくために、過信せず準備を整えていきましょう。