トリミングシザーの使い方|「切れない」のはハサミのせいじゃない?

複数のトリミングシザーを前に、飼い主さんが困った表情で手を止めている様子。隣では愛犬が不安そうに見上げており、家庭でのお手入れの難しさと優しさが同居するリアルなワンシーン。 愛犬文化ジャーナル

「思ったより切れない」
「怖くて途中でやめてしまった」

はじめてトリミングシザーを持った飼い主さんから、よく聞く言葉です。

でも実は…
その原因、多くの場合は“ハサミの性能”ではありません。

大切なのは、
“どんな道具を使うか”よりも、“どんな順番で学ぶか”。

今日は、プロの現場では当たり前になっている「トリミングシザーの基本」についてお話していきます。

トリミングシザーの使い方|文房具のハサミとはまったく違う

トリミングシザーの正しい持ち方。親指と薬指をリングに入れ、人差し指で支えた状態の手元アップ写真

まず最初に知っておいてほしいこと。
トリミングシザーは、文房具のハサミとは持ち方が違います。

基本は、

  • 親指
  • 薬指
  • 人差し指を添える

この3点で支えます。

特に重要なのが“薬指”。
薬指をリングに入れることで、手首のブレを抑え、細かな動きを安定させています。

逆に、

  • 親指と人差し指で握る
  • 力を入れてパクパク動かす

この使い方をすると、

  • 毛を潰す
  • 刃が安定しない
  • 「切れない」と感じる

という状態になりやすいのです。
つまり、「ハサミが悪い」のではなく、“使い方が違う”というケースがほとんどです。

トリミングシザーの使い方|動かすのは親指側だけ

トリミングシザーには、

  • 静刃(固定側)
  • 動刃(親指側)

があります。

基本的に動かすのは、親指側だけ。
両方を大きく開閉してしまうと、

  • 毛が逃げる
  • 切り口が揃わない
  • 毛を引っ張る

という現象が起きやすくなります。

プロのトリマーの手元を見ると、
「ほとんど動いていない」ように見えることがあります。

それは、最小限の動きで刃を滑らせているから。
大きく動かすほど上手いわけではないんです。

トリミングシザーの使い方|“刃先で切る”という感覚

トリミングシザーの刃先だけを使い、犬の毛先を丁寧に少量カットしている超寄りの描写。皮膚から距離を保ちながら安全に整えている様子が伝わる、繊細で清潔感のあるカット。

もう一つ、大切なポイントがあります。
それは、“刃先で毛を拾って切る”という感覚。

文房具のハサミは根元で切ることが多いですが、
トリミングシザーは違います。

根元で切ろうとすると、

  • 刃の角度が大きくなる
  • 皮膚に近づく
  • 愛犬が怖がる

結果として、

「怖い」

動きがぎこちなくなる

余計に切れない

という悪循環に入ってしまいます。
だからこそ、まずは少量の毛を“刃先で整える感覚”から始めることが大切なんです。

本当に大切なのは「切る技術」ではない

飼い主さんが小型犬と優しくアイコンタクトを取りながら、安心させるように身体へ触れている様子。トリミング前の信頼関係づくりを感じる、温かく落ち着いたシーン。

ここまで読むと、「持ち方を直せば上手くいく」と思われるかもしれません。
ですが、実はもっと大切なことがあります。

それは…愛犬が落ち着いていること。
どれだけ正しい持ち方をしていても、

  • 顔を振る
  • 足を引く
  • 身体をよじる

この状態では、安全なカットはできません。
でも多くの方は、“切る練習”から始めてしまう。

本当は逆なんです。
まず必要なのは、

  • 触られることに慣れる
  • 止まる練習
  • 身体を預ける経験

こうした“土台作り”。

だからOne for Dogでは、「カット技術」より先に、“愛犬との向き合い方”から整えていきます。

道具は揃っている。でも順番が違う

トリミングシザーやバリカンなどのお手入れ道具がテーブルに並ぶ中、飼い主さんが後ろ姿で頭を抱えながら悩んでいる様子。奥では小型犬が静かに待っている。家庭用トリミングへの不安や迷いが伝わる、ナチュラルでリアルな空気感。

お手入れ教室に来られる飼い主さんの多くが、

  • シザーを持っている
  • バリカンもある
  • 爪切りも揃っている

それでも、「怖くて使えない」と悩まれています。

道具は足りている。
足りないのは、“基礎”と“順番”。

お手入れ教室では、

  • 保定の考え方
  • じっとする練習
  • 手の動かし方
  • 道具の扱い方

を、一つずつ整えていきます。
すると、「怖かったハサミ」が、「愛犬を整えるための道具」に変わっていくんです。

宝の持ち腐れにしないために

トリミングシザーは、本来とても便利な道具です。
でも、順番を間違えると、“怖いもの”になってしまう。

せっかく愛犬のために揃えた道具だからこそ。
自己流で悩み続けるのではなく、一度、基礎から整えてみませんか?

One for Dogでは、飼い主さんが“安心して愛犬に触れられること”を大切にした、お手入れ教室を行っています。

「うちの子でも大丈夫かな?」
そんな方こそ、ぜひ一度ご相談ください。

飼い主さんのためのお手入れ教室

お手入れ教室
愛犬の自宅ケアを学びたい飼い主さんへトリミングの予約が取りづらい。少し間隔が空いてしまった。本当は自分でも整えてあげたい。でも──「爪切りが怖い」「どこまで切っていいのかわからない」「嫌がらせてしまったらどうしよう」そんな不安を抱えたまま、…