覚えたはずなのに失敗する!?子犬のトイレトレーニング、スランプが起きる理由

日本のリビングで、トイレシートの近くに座り首をかしげるトイプードルの子犬を、飼い主が優しく見守る様子 愛犬文化ジャーナル

「最初はちゃんとできていたのに、最近また失敗するようになってしまった…。」

子犬を迎えた飼い主さんから、よくいただくご相談です。

「せっかく覚えたのに忘れちゃったの?」
「また最初からやり直しなのかな…。」

そんなふうに不安になるかもしれませんが、ご安心ください。

実は、多くの場合、トイレの場所を忘れたわけではありません。

今回は、トイレトレーニングにスランプが起きる本当の理由と、その乗り越え方についてお話しします。

子犬は「忘れた」のではなく、「メリット」を選んでいる

犬たちは、自分にとってメリットのある行動を繰り返す習性があります。

つまり、

  • トイレですると褒められる
  • おやつがもらえる
  • 飼い主さんが喜んでくれる

こうした経験があるからこそ、「ここで排泄すると良いことがある」と学習していきます。

逆に言えば、そのメリットが薄れてしまうと、この子たちは「ここでしなくてもいいかな」と判断するようになります。

つまり、スランプは「忘れた」のではなく、「メリットが薄れた」ことで起こることが多いのです。

「できて当たり前」がスランプの始まり

トイレシートの近くで戸惑うように立ち止まるトイプードルの子犬を、飼い主が怒らず優しく見守っている様子

子犬を迎えたばかりの頃は、

「できた!すごい!」

と家族みんなで褒めていたのではないでしょうか。

ところが、成功が続くと、

「もう覚えたから大丈夫。」

となり、褒める回数が少しずつ減っていきます。

愛犬からすると、

「最近はここでしても、あまり良いことが起きないな。」

という状態です。

これが、トイレトレーニングのスランプにつながる大きな原因になります。

失敗を叱ると、さらに悪循環に…

失敗を見つけると、

「ダメ!」

と叱りたくなる気持ちはよく分かります。

しかし、犬たちは、

「その場所でしたから怒られた」

とは受け取りません。

多くの場合、

「排泄すること自体が悪いことなんだ。」

と感じてしまいます。

その結果、

  • 飼い主さんの見ていない場所で隠れてする
  • 排泄を我慢する
  • 飼い主さんの前で排泄しなくなる

など、新たな問題へ発展することもあります。

トイレトレーニングは、失敗を叱ることではなく、成功を増やすことが何より大切なのです。

スランプを抜け出す方法

トイレシートの上で排泄に成功したトイプードルの子犬を、しゃがんだ飼い主が笑顔でたくさん褒めている様子

やることは、とてもシンプルです。

もう一度、初心に戻ること。

トイレで成功したら、

  • 明るい声でたくさん褒める
  • 特別なおやつをあげる
  • 家族みんなで喜ぶ

「ここですると良いことがある!」

というメリットを、改めて伝えてあげましょう。

「ワンツー」の掛け声もおすすめ

散歩中に「ワンツー」と優しく声を掛けながら、子犬の排泄を落ち着いて見守る飼い主のトイレトレーニング風景

さらにおすすめなのが、「ワンツー」などの掛け声です。

排泄中に、

「ワンツー、ワンツー」

と優しく声を掛け続けることで、その言葉と排泄行動が結び付きます。

これを続けると、

「ワンツー」

という合図だけで排泄しやすくなることがあります。

旅行先やドッグカフェ、動物病院など、慣れない環境でも排泄を促しやすくなるため、とても便利な方法です。

あきらめる必要はありません

子犬のトイレトレーニングでスランプが起きる原因は、愛犬が場所を忘れたからではありません。

実は、その多くは飼い主さんの接し方が少しずつ変わってしまったことがきっかけです。

最初の頃はたくさん褒めていたのに、できて当たり前になると褒める回数が減ってしまう。

成功よりも失敗ばかりが目につくようになり、つい叱ってしまう。

こうした小さな変化が、愛犬にとっての「メリット」を薄れさせてしまうのです。

だからこそ、見直すべきなのは愛犬ではなく、私たち飼い主の関わり方です。

もう一度、成功した時に思い切り褒める。

「ここですると良いことがある」と伝え直してあげる。

それだけで、トイレトレーニングは再び良い方向へ進み始めます。

愛犬は、飼い主さんを困らせたくて失敗しているわけではありません。

飼い主さんが学び、接し方が変われば、愛犬もきっと応えてくれます。

だから、焦らなくて大丈夫。

そして、どうか諦めないでください。

トイレトレーニングは、愛犬をしつける時間ではなく、飼い主さん自身が愛犬との向き合い方を学ぶ時間でもあります。

その積み重ねが、これから何年も続く幸せなドッグライフにつながっていくはずです。