酷暑日、台風、大雨——。
外に出るのをためらうような天候が、以前より増えたように感じます。
愛犬の安全を考えれば、無理にお散歩へ連れ出さないことも大切です。その一方で、お散歩に行けない日が続くと、「運動不足にならない?」「ストレスがたまっていそう……」と心配になりますよね。
けれど、犬が満足感を得る方法は、走ったり長く歩いたりすることだけではありません。
鼻を使う。頭で考える。何かを探す。飼い主さんと一緒に挑戦する。
こうした室内での小さな体験も、愛犬にとっては立派な気分転換になります。今回は、天候が悪くてお散歩へ行けない日に試したい、愛犬のストレス発散法をご紹介します。
フードやおやつを探す「宝探し」

愛犬に別の場所で待ってもらい、室内の数か所にフードやおやつを隠します。準備ができたら「探して」の合図でスタート。
最初は見つけやすい場所に置き、慣れてきたら家具の陰や箱の中など、少しずつ難易度を上げてみましょう。
犬たちの得意な嗅覚を使う遊びは、激しく走り回らなくても夢中になりやすいのが魅力です。
タオルで作る簡単ノーズワーク
広げたタオルの上にフードを少量置き、ふんわり折ったり丸めたりします。愛犬が鼻や前足を使って、中のフードを見つけられたら成功です。
誤飲を防ぐため、タオルをかじってしまう子は必ずそばで見守りましょう。
知育トイやフード入りおもちゃを活用する
中にフードを入れられるおもちゃや、犬たちが自分で仕掛けを動かす知育トイもおすすめです。
いつもの食事の一部を使えば、食べ過ぎを抑えながら楽しめます。最初から難しくしすぎず、「少し工夫すれば取れる」程度から始めるのがポイントです。
新しいトリックをひとつ覚える

「お手」や「伏せ」だけでなく、「タッチ」「あごを乗せる」「一周回る」など、新しい動きを教えてみましょう。
一度に長く練習する必要はありません。数分程度の短い練習を、愛犬が楽しんでいるうちに終えるのがコツです。
成功したらしっかり褒めることで、飼い主さんとのコミュニケーションにもなります。
飼い主さんを探す「かくれんぼ」

家族の誰かに愛犬を見てもらい、その間に飼い主さんが別の部屋や家具の陰へ隠れます。名前を呼び、見つけてもらいましょう。
探す楽しさに加えて、室内を適度に動くこともできます。滑りやすい床や、犬がぶつかりそうな家具には注意してください。
引っ張りっこで一緒に遊ぶ
ロープ状のおもちゃなどを使った引っ張りっこは、狭い室内でも行いやすい遊びです。
強く振り回したり、急に上へ持ち上げたりせず、愛犬の首や腰に負担をかけない範囲で楽しみましょう。「ちょうだい」の練習を組み合わせることもできます。
段ボール箱で探索スペースを作る
空の段ボール箱に、丸めた紙やおもちゃを入れ、その中にフードを少量隠します。箱の中を探るだけでも、犬にとっては新鮮な体験です。
段ボールや紙を食べる癖がある子には向きません。ホチキスやテープなど、けがや誤飲につながるものも取り除いてください。
ゆっくり触れ合い、体と気持ちを休ませる
発散というと、活発に遊ばせることばかり考えがちです。しかし、飼い主さんのそばで落ち着いて過ごす時間も大切です。
愛犬が触られることを好む場所を、やさしくなでてあげましょう。耳、足先、口まわりなどを無理に触るのではなく、愛犬が離れたそうにしたらすぐにやめます。
遊びのあとに休息の時間を設けることで、興奮した気持ちも切り替えやすくなります。
室内遊びで気をつけたいこと

室内でも、遊ばせすぎや事故には注意が必要です。
- フードやおやつは一日の食事量から差し引く
- 滑る床では激しく走らせない
- 小さなおもちゃや布、紙の誤飲に注意する
- 持病のある犬、子犬、シニア犬は無理をさせない
- 息づかい、動き、表情を見ながら、こまめに休憩する
また、暑い日は室内でも適切な温度・湿度を保ち、愛犬が自由に水を飲めるようにしましょう。
「散歩の代わり」ではなく、過ごし方の選択肢を増やそう
おうち遊びだけで、毎日のお散歩を完全に置き換えられるわけではありません。外の匂いを嗅ぎ、景色や地面の感触を確かめることも、犬にとって大切な刺激だからです。
それでも、危険な暑さや激しい雨、強風のなかで、無理に外へ出る必要はありません。
今日は鼻を使う遊び。明日は新しいトリック。その次の日は、飼い主さんとかくれんぼ。
天候に合わせて過ごし方の選択肢を増やしておけば、外に出られない日も、愛犬と一緒に楽しく乗り切れるのではないでしょうか。

