お盆は、ご先祖様や大切な人に思いを寄せる季節です。
この時期になると、以前一緒に暮らしていた愛犬のことを思い出す方もいらっしゃるのではないでしょうか。
いつも寝ていた場所や、お気に入りだったおもちゃ。
楽しそうに歩いていた散歩道。
ふとした瞬間に懐かしい姿が浮かび、温かな気持ちになったり、少し寂しくなったりすることもあると思います。
愛犬の供養というと、お墓参りや特別な儀式を想像するかもしれません。しかし、大切なのは決まった形に合わせることではなく、その子を想う時間を持つこと。
今回は、お盆をきっかけにできる、愛犬を想うさまざまな過ごし方をご紹介します。
写真を飾って、好きだったものをお供えする
自宅でできる身近な方法が、愛犬の写真を飾ることです。
元気いっぱいに遊んでいる写真や、安心した顔で眠っている写真など、「この子らしいな」と思える一枚を選んでみてはいかがでしょうか。
写真のそばに花を飾ったり、好きだったおやつやおもちゃを置いたりするのもよいでしょう。
立派な祭壇を用意する必要はありません。写真を眺めながら「今年も暑いね」「みんな元気にしているよ」と話しかけるだけでも、穏やかな時間になります。
なお、現在一緒に暮らしている犬がいる場合は、誤って食べたり口にしたりしないよう、お供え物を置く場所にはご注意ください。
家族で思い出を話してみる
愛犬との思い出を家族で話すことも、その子を想う大切な過ごし方です。
初めて家にやってきた日のこと。
毎日のように繰り返していた、ちょっと困ったいたずら。
旅行や散歩先で起きた出来事。
一緒に暮らしていたときには何気なかったことも、振り返ってみると、かけがえのない思い出になっているものです。
同じ出来事でも、家族によって覚えていることが違うかもしれません。「そんなこともあったね」と笑い合える時間は、愛犬が今も家族をつないでくれているように感じられます。
写真や動画をゆっくり見返す

スマートフォンやカメラに残っている写真や動画を、ゆっくり見返してみるのもおすすめです。
撮ったままになっている写真を整理したり、お気に入りの写真を印刷したり、一冊のアルバムにまとめたりするのもよいでしょう。
ただし、無理に見返す必要はありません。
懐かしい写真がまだつらく感じられる場合は、心が自然に向くときまで、そのまま大切にしまっておいてもよいのです。それぞれに心地よい距離とタイミングがあります。
お墓や納骨堂へ会いに行く

愛犬が眠るお墓や納骨堂がある方は、お盆に合わせて会いに行くのもひとつの方法です。
私も毎年、帰省の際には家族で愛犬たちのお墓を訪れています。
そこはペットの共同墓地なのですが、いつ訪れてもきれいに掃除され、たくさんの花が供えられています。その光景を見るたびに、ここで眠る一頭一頭が、それぞれの家族から深く愛されていたことを感じます。
私にとってのお墓参りは、悲しみに浸るためのものというより、愛犬たちへ近況を伝えに行く時間です。
「今年も来たよ」
「みんな元気にしているよ」
そんなふうに挨拶をすると、少しだけ距離が近くなったような気がします。
思い出の散歩道を歩く

お墓が遠方にある場合や、納骨をしていない場合は、一緒によく歩いた散歩道や思い出の場所を訪れてみてはいかがでしょうか。
季節の匂いや道の景色から、嬉しそうに歩く姿が自然と思い出されることがあります。
暑い時期ですので、現在の愛犬と一緒に歩く場合は、涼しい時間帯を選び、無理のない範囲で楽しみましょう。
今そばにいる愛犬との時間を大切にする
以前暮らしていた愛犬を想うことは、今そばにいる愛犬との時間を見つめ直すきっかけにもなります。
いつもの散歩を少しゆっくり楽しむ。
名前を呼んで、たくさん撫でる。
何気ない表情を写真に残す。
特別なことをしなくても、一緒に過ごす毎日の積み重ねが、いつか大切な思い出になっていきます。
以前の記事では、「いつか」のために身構えるのではなく、愛犬との今を大切に過ごすためにできることをご紹介しました。
あわせてお読みください。

想い方に、決まった形はありません
写真を飾ること。
お墓へ会いに行くこと。
思い出を家族で話すこと。
心の中で、そっと名前を呼ぶこと。
どれも愛犬を想う、かけがえのない時間です。
供養の仕方や、気持ちの整理に決まった答えはありません。何かをしなければならないと考えず、ご自身やご家族に合った形で過ごしてみてください。
このお盆が、愛犬と過ごした幸せな日々を思い出し、「ありがとう」を伝える穏やかな時間になればと思います。

