ペット用バリカンの正しい使い方
ペット用バリカンが
- 毛を噛む
- 途中で止まる
- 全然刈れない
- ムラになる
そんな経験はありませんか?
「やっぱり安物だからかな…」
そう思って買い替える前に、
一つだけ確認してほしいことがあります。
多くの場合、原因は性能ではありません。
使い方です。
ペット用バリカンが毛を噛む本当の理由

バリカンが毛を噛む主な原因は、
- 刃を浮かせている
- 角度が立ちすぎている
- 速く動かしすぎている
- 毛流れを無視している
です。
バリカンは「押し当てる道具」ではありません。
刃を立てたまま押し込むと、
毛ではなく皮膚を拾いやすくなります。
これが“噛む”原因の多くです。
刃のあて方|地肌に対して並行に(浮かせない)

基本は、
地肌に対して並行に、寝かせる。
刃を浮かせると、
- 毛が刃にうまく入らない
- 表面だけをなぞる
- ムラになる
そして、焦って何度も押し込む。
悪循環です。
正しい感覚は、
ゆっくり、撫でるように。
モーターのパワーに合わせて動かすこと。
手早く終わらせようとすると、
パワーと速度が合わず、噛みやすくなります。
綺麗に刈るには、同じ場所を繰り返す

ここは誤解されやすいところです。
「同じ場所を何度も往復してはいけない」
そう思われがちですが、違います。
バリカンは一度で完璧に仕上げる道具ではありません。
少しずつ均して整える道具です。
正しい角度で、ゆっくりと、
同じラインを何度か重ねることでムラが消えます。
焦りが一番の敵です。
刈れない原因は“刈る方向”です

実は、部位によって刈る方向が違います。
<足裏>
逆目(逆剃り)です。
毛先から根元に向けて刈ります。
足裏は毛が立ちやすいため、
逆目でないと綺麗に揃いません。
<胴体・四肢>
順目(並剃り)です。
毛流れに沿って、毛先方向へ。
このとき大切なのが、
皮膚を軽く伸ばすこと。
たるんだ皮膚のまま刈ると、
引っかかりや怪我の原因になります。
バリカン負け・怪我を防ぐために

安全面で重要なのは、
- 刃を立てすぎない
- 適切なミリ数を使う
- 部位ごとに手の添え方を変える
- 無理な体勢で続けない
特に、脇・内股・首周りなど、
皮膚がたわみやすい場所は要注意です。
刃の角度が少し変わるだけで、
皮膚を拾うリスクが高まります。
そして忘れてはいけないのが、
愛犬が動く状態で続けないこと。
どれだけ技術があっても、
動いている状態では安全は確保できません。
同じミリ数でも、仕上がりは違う
もう一つ、大切なことがあります。
同じ「3mm」でも、
- 毛が柔らかい犬種
- 密度が高い犬種
- くせ毛の犬種
- ダブルコート
仕上がりは大きく変わります。
数字通りにはなりません。
だからこそ、
「説明書通りやったのに違う」
となる。
バリカンは、
犬種と毛質で“当て方”を変える道具です。
道具のせいにする前に
バリカンは危険な道具ではありません。
でも、自己流は危険です。
部位によって、
- 手の添え方
- 体勢
- ポジション
- 方向
- 角度
すべてが変わります。
ここを知らないまま進めると、
バリカン負けや怪我につながる可能性が高まります。
正しいやり方は、
動画を見るだけでは身につきません。
実際に触れながら、
角度を直し、
愛犬の反応を見ながら覚えるものです。
お手入れ教室では、
部位ごとの正しいポジションと刈り方を、
実演でお伝えしています。
せっかく揃えた道具を、
不安の象徴にしないために。
